長年の経験とノウハウによるエネルギー輸送の安定供給に貢献
健康の秘訣はぐっすりたっぷり眠ること?!

< 第467回 > Thu Nov 01 09:49:00 JST 2018掲載


飯野海運株式会社
ガス船部 LNG船課・LPG船課 課長
歌橋 敏明 氏


――「歌橋さん」という苗字はとてもめずらしいですね。


 はい、私の知る限りでは親戚以外で出会ったことがありません。苗字を検索するサイトでも日本中で数十人しかいないようです。私は生まれも育ちも東京ですが、苗字のルーツは何代も遡ってみるとどうやら愛知県のようです。橋の上で歌(和歌)を詠んでいたのでしょうか、珍しい苗字だけにそのルーツをたどってみるのも興味深いです。


――飯野海運株式会社ならびにLPG船課・LNG船課のご紹介をお願いします。


 飯野海運株式会社は1899年に創業し、来年120周年を迎えます。昭和期にタンカー事業に本格的に進出し、現在では資源・エネルギー輸送を主力とする海運事業とオフィスビル賃貸などの不動産事業の大きな二つの事業を展開しております。私の所属するガス船部はもともと「油槽船・ガス船部」というオイルタンカーとガス船を扱う部署でしたが、6月より「ガス船部」として独立した部署になりました。LNG船は現在27隻に関与し、日本向けはもとより三国間輸送などのプロジェクトにも参画しております。LPG船はVLGCを5隻運航しております。飯野海運の歴史と経験、技術は国内外のお客様に広く認めて頂いており、中・長期の契約を中心に安定した営業を展開しています。


――ご入社のきっかけ・動機についてお聞かせください。


 就職活動をするにあたって「海外と関わる仕事がしたい」と思っていましたが、初めから海運業界に興味があったわけではありませんでした。ある海運会社の説明会に参加しお話を伺ったのですが、船という大きな資産を少人数で動かしながら世界中の物流に関わることができる海運業の魅力に惹かれました。また乗船研修も魅力の一つで、あの大きな船に乗ってみたい!と思いました。入社して実際に乗船研修として電力炭輸送の船に乗船しオーストラリアへ向かいました。当時は中国向けの石炭輸出がとても活発でオーストラリアでは滞船が多く、当初は2週間を見込んでいたのですが実際はニューキャッスル沖で1か月も待つことになりました。往復1か月なのでトータルで2か月の乗船研修になりました。沖の上での滞船が長かったので、食料の調達の関係上、食事からだんだんと野菜がなくなっていき、お米とお肉がやけに多かったことが思い出に残っています。滞船はクリスマスとお正月をまたいだのですが、フィリピン人クルーが楽しみにしていた丸焼きにするための子豚が調達できず、彼らがかなりがっかりしていたことも思い出の一つです。


――特に印象に残っているお仕事のエピソードをお聞かせください。


 そうですね、ドライバルクで専用船の担当をしていたのですが、やはり長期の専用船案件を獲得できたことが一番印象に残っていますね。ものすごく嬉しく、仕事の達成感を感じました。当然他社との競争なので、運賃競争力があることは当然ですが、それに柔軟性や付加価値を提供し、飯野海運となら長期の船を任せても大丈夫だと評価されたからこそ、獲得できたと思います。


――失敗談やピンチだと思ったことはございますか?


 上司に今晩中に契約を決めろと言われているのに、カーゴや船がない!・・・ということは何度か経験しました(笑)。その他ですと、財務部にいた新人時代の話なのですが、「このままだと支払処理ができない!」というピンチを経験しました。前もって何度も銀行の方と確認を取りながら進めていたはずなのですが、支払い当日になって「このフォームでは送金処理ができない」ということが発覚したのです。時間も差し迫った夕方ですし「どうしよう??」と半ばパニックです。結局支払処理は上司や先輩方、銀行の方々で八方手を尽くして別の方法で処理してくださったので無事におわったのですが、この時ばかりは確認作業にやりすぎはないのだと痛感しました。当時の海運マーケットはとても好調な時期だったので、その当時に財務の仕事を通じて大きな資金の動きを、身を持って感じることができたのはとてもよい経験になったと思っています。


――ご趣味やマイブーム、健康法についてお聞かせください。


 4歳(男の子)、2歳(女の子)、3か月(女の子)と3人の子供がいますので、生活の中心が子供になりました。出張で家を空けることも多く、子供と顔を合わせるのは朝の短い時間しかないので、子供との時間を大切にしています。普段は妻に任せっきりになってしまいますが、早く帰宅できたときは料理を手伝ったり洗濯物を畳んだり、子供と一緒にお風呂に入ったり・・・とできる限りのことをしています。健康法というほどではないのですが、ぐっすりとたっぷりいい睡眠を取るように心掛けています。ただ妻から一つ言われたのですが「あなたは夜中に子供が泣いてもピクリともしない」のだそうです。子供が泣いていたことに本当に気がつかないくらいぐっすり眠っているようです・・・。


――休日はどのように過ごされますか?


 家族で出かけることが多いです。先日はお弁当を持ってピクニックに行きました。また長男と公園でサッカーをしたり、やはり休日の過ごし方も子供が中心になりました。


――お子さんにはどのように育ってほしいと思っていますか?


 国内・海外問わずいろんな人と接してコミュニケーションをよく取れる「オープンマインド」な人であってほしいと思っています。3人それぞれこの先個性がはっきりしてくると思いますが、どのように成長していくのか楽しみです。


――座右の銘はございますか?


 これと言った言葉はないのですが「相手の立場に立って物事を考える」ことを意識するようにしています。仕事でもプライベートでもそうですが、自分の意見をしっかりと伝える事はもちろん大切ですが、より伝わりやすくそして理解してもらうためには一度相手の立場に立って考えてみるとより理解が深まるような気がします。


――夢や目標についてお聞かせください。


 既存のお客様との関係を大切にしながら、今までとは違った新しいビジネスの取り組みができたら・・・と模索しています。また自分のテリトリーにないお客様へのアプローチで何か新しい発想や発見があるのではないかと思っています。海運業そのものがなくなることはないと思っていますが、物流業界のイノベーションという視点ではモノの運び方や運用の仕方は確実に変化していくだろうと思っています。そういった変化をどうこれから発展させていくか、どのようにお客様へアプローチし営業を展開していくかが今後の目標です。


――歌橋さんの思い出に残る「一皿」のエピソードをお聞かせください。


 子供の頃からの大好物が「マカロニグラタン」です。お店で食べるものではなくて、子供の頃は母の作ったもの、今は妻が作ってくれるマカロニグラタンが大好きです。肌寒い季節になってくると「マカロニグラタンが食べたいな」と思います。私にとっての家庭料理の代表です。そろそろマカロニグラタンのいい季節ですね(笑)。


――心に残る「絶景」についてお聞かせください。


 新婚旅行で訪れたハワイのカウアイ島です。ヘリコプターで島を周遊するツアーに参加したのですが、切り立った崖から真青な海に繋がる海岸線のコントラスト、その壮大な景色がとても印象に残っています。車では行けない場所らしく、上空からの眺めはそのスケールの大きさに圧巻です。



【プロフィール】

(うたはし・としあき)
東京都出身
早稲田大学法学部卒業
2007年4月 飯野海運株式会社入社
財務部、専用船部を経て、2015年9月よりガス船部所属

飯野海運株式会社 (http://www.iino.co.jp/kaiun/index.html


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