更新日:2020年3月10日 マリンネット株式会社
第5回 船舶ITアセスメント

船舶の未来像から現実に戻りましょう。新造船においてIT化を実施するのは比較的容易です。全ての機器が図面通りに配置されるからです。逆に既存船においては、大変です。

 どこに何があるのか、

 LAN線は計画通りに通っているのか、

 パソコンのOSは、何なのか?

 通信環境との相性はどうなのか?

 陸上や船員からの要望はどんなものがあるのか?

 管理会社・船主・船社のITポリシーに合致した状況にあるのか、運用状況はどうなのか?

等々、調べなければならないことがたくさんあります。これらの調査・確認作業を船舶ITアセスメントと言っています。非常に重要な作業ですが、一番大事なのは、会社側にITポリシーがあるかどうかです。ITポリシーは、IT化、運用の憲法みたいなものです。ITポリシーに則って、会社のIT化は進められ、また、維持されます。IT化のみではなく、その運用ルールの基本となるものがITポリシーです。船舶ITアセスメントにおいて、船上のIT機器の設置がITポリシーに沿ったものかどうかを確認します。

船舶ITアセスメントは実際に訪船して調査をした上で行うことを基本としています。その訪船調査の際に、船上IT機器がウィルスに感染している場合は、その駆除作業をできるだけ行うようにします。