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【マリンネット探訪第23回】
SEA JAPAN、バリシップ等の海事産業展示会を手掛けています。
< 第529回>2023年05月08日掲載 


インフォーマ マーケッツ ジャパン株式会社
代表取締役社長
クリストファー イブ 氏
 








――――インフォーマ マーケッツ ジャパン株式会社についてお聞かせください。

 当社はBtoBイベント主催のグローバル企業です。展示会を通じて、幅広く問題解決のお手伝いをしています。Marine以外にも薬品、食品、家具、いろんなセクターのビジネス情報を提供しています。
 インフォーマ自体も、マーケッツ以外に、コネクト(会議)、テック(IT関係)等が構成しています。
 本体はロンドンのマーケットに上場していて、欧州、アメリカ、アジア(本部は香港)に分かれ、我々はその中の日本のオフィスとして活動しています。全体では社員5,000人くらい居ます(日本は70名)。


――――イブさんのご経歴についてお伺いします。

 1961年生まれ(61歳)、イギリス、ロイヤルレミントンスパ出身、実家はシェイクスピアの生家・・・の隣町です。船会社に入り、航海士の訓練、勉強をし、二等航海士の免許を取得。航海士として働いた後、ちょうど83か84年はイギリスの外航船がドンドン減っていた時期でもあり、世界中の港に入る船が日本の船会社の船ばかりの頃でもありました。日本に興味があったので、これからは日本すごいなー!という事で、大学へ進学し直し、日本語や経営学を学びました。卒業後、証券会社を経て来日後SEA TRADEの日本のオフィスで1994年にSEAJAPANの立ち上げに参加し、展示会業界へ参入しました。

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――――イギリスでは当時、船・海の仕事がしたいという人は結構いらっしゃいましたか。

 イギリスの場合は、商船大学の様な学校に入るのではなく、船会社に入って、航海士の卵として最初の二週間は基本を、その後いきなり船に乗りながら半年程度学習、また学校戻り半年、半年乗船…また学校…試験を経て本番の航海士になります。今は判りませんが、その当時1979年頃は景気が下り坂だったこともあって余り人気がなかったです。家族に船乗りは居ませんでしたが、変わった事やりたいなと思い。笑

――――日本は思う通り面白かったですか。

 残念ながら日本に来た当時は、ちょうどバブルが崩壊した後でしたので、80年代頃の勢いは無くなっていましたが、来日して30余年、やっぱり日本は面白いです。私としても、お陰様ですごく面白いキャリアが積めました。
 インフォーマとしては、化粧品や家具等の展示会もやっていますが、最初に関わった展示会となったSEA JAPANや上述の経緯から、やっぱり船、海が一番面白いと思います。SEA JAPANの立ち上げの頃は、香港や中国で展示会あったものの、まだ日本では海事産業向けの展示会がありませんでした。80年代は造船業界が大変な時期でもあったので話が進んでいませんでした。90年代に入り展示会やりたい!となり最初はドイツ、デンマーク、フィンランド、ノルウェー等の出展が多かったです。日本のマーケットに入りたいと思っていて、やっと扉が開いたという感じでした。彼らも「技術が進んでいて値段も安いのに、なぜ日本の会社は買ってくれないのか?」と言っていましたが、日本の場合は、長いお付き合いから得られる、取引先としての安定性が重要なんですよね。


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――――コロナ禍を経てわかった事、良かった事。

 やっぱりFACE TO FACEが一番良いですよね。コロナも最初の2020年の4月頃はどんな病気かもわからなかったので、本当に展示会が開催できませんでした。2020年9月に美容関係の展示会を行いましたが、その頃は、開催に対して批判の声もありました。ただ実際開催してみたら結構多くの来場者が来てくれ、来場者、出展者から感謝を述べられたりもしました。今でもまだ多少遠慮がちではありますが、中小企業の方積極的で、ほぼ2019年の水準に戻って来たと思います。
 オンライン展示会も開催しましたが、中々呼べないゲストに出て貰ったり、今後も役割があると思いますが、ネットサービスが自動的にお薦めしてくる商材と違って、リアルな展示会には、思わぬ発見、思わぬ出会いがあるので、やっぱりFACE TO FACEが良いと思います。一同に集めて展開するというのは、効率が悪いとも言えますが、出展者や来場者にとっては一度会ってからのコミュニケーションは早く進展し、効率的です。


――――海外に於ける展示会の現況は?

 当社が思っていたよりリカバリーが早く、欧州、米国、インド等は2019年のレベルを既に超えています。中国はちょっとまだ時間かかるかな、という印象です。

――――休日はどのように過ごされていますか。

 ずっとディンギーをやっていたのですが、ちょうど一年前にヨットを購入しまして、今は毎週末は東京湾でヨットです。イギリス製の船で、夢はヨットで日本沿岸一周。この先は瀬戸内海にもヨットで行きたいです。

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――――業界の方へのメッセージをお願いいたします。

 2023年5月、愛媛県今治市にて開催予定のバリシップでは、皆さまが安心してご来場できるよう、様々な対策を講じながら運営をしてまいります。最新情報はウェブサイトにも随時アップデートしておりますので、ぜひご確認ください。皆さまのご来場を心よりお待ちしております。

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【プロフィール】
クリストファー イブ(Christopher Eve)
1961年 生まれ(イギリス、ロイヤルレミントンスパ出身、実家はシェイクスピアの生家・・・の隣町)
1983年 英国の学校にて、二等航海士の免許取得
1994年 SEAJAPAN初開催、SEA JAPAN立ち上げに参加
2009年 バリシップ初開催

■インフォーママーケッツジャパン株式会社(https://informamarketsjapan.com/

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